7月19日にソシオスとASローマの提携が発表されました。しかし発表される前にソシオスが次の提携先を
マジカルチームと紹介しています。
今回はASローマがマジカルチームと紹介された理由を推測してみます。
理由①新スタジアム建設中
ASローマは現在新しいスタジアムを建設しています。トップに掲載している動画が新スタジアムの完成予想です。
ソシオスとの提携発表の中には投票候補の中に新しい施設の名前が挙がっていました。スタジアムの命名権は企業に売られるかもしれませんが、座席や選手入場口などはソシオスの投票によって名前が決まるかもしれません。
自分たちの決めた名前の座席に座ることが出来るというのは、マジカルな経験になるでしょう。
ただ問題点もあります。当初の予定では、このスタジアムは既に完成しているはずなのです。スタジアムの計画が発表されたのが2014年、この時パレッタ会長は16-17シーズンに向けて準備することを望んでいました。
ですが19-20シーズンが始まろうとしている今でもスタジアムは完成していません。汚職事件まで発生しています。
事情はナンバーウェブの過去記事に書かれていますので、気になる方は読んでみてください。
ローマ新スタジアムに関するナンバーウェブ
理由②SSラツィオとのライバル関係
ローマ市にはASローマとSSラツィオという2つのチームがあります。この2チームは現在ともにローマ市内にあるスタディオ・オリンピコをホームスタジアムとしており、当然のようにライバル関係です。
加えてこの2チーム、近年では成績争いもしています。レギュレーションなどの変化もありますが、現在のセリエAは4位までがCLに出場可能です。この4位という順位が、セリエA上位チームの目標になっています。
ASローマが4位争いから一歩抜け出てセリエA優勝することが、マジカルな展開です。SSラツィオのファンからもソシオスは一目置かれる存在になるかもしれません。
ただしこのライバル関係にも問題はあります。サッカーではライバルチーム同士のファンが暴力を振るうことも少なくありません。加えてASローマとSSラツィオの関係は、新スタジアムの建設問題にも影響を及ぼしています。
理由③戦力維持の移籍
一定の成績を収めているASローマですが、資金は潤沢とは言えません。これまでサッカー関連でソシオスと提携したPSG・ユベントス・ウェストハムは、どちらかといえば選手を買うチームです。
これに対してASローマは、選手を売るチームです。十分な移籍金を積まれれば、エース格の選手でも売ります。ローマで頭角を表したGKのアリソンは、推定移籍金6,700万ポンドでリバプールに移籍しました。そしてリバプールでCL優勝を経験しています。
しかし選手を売るチームで戦力の維持することは簡単ではありません。実際に18-19シーズンのASローマは選手を売りすぎたこともあり、6位に沈んでいます。
それでも13-14シーズンから17-18シーズンまでの5年間は、3位以上をキープしてきました。選手を売りながらもチーム力を保ってきた証拠です。ローマの戦力維持がマジカルというわけです。
選手を売るチームでもソシオスが有効なビジネスプランとして通用するか試すマジカルな実験といえるでしょう。
まとめ
今回挙げた3つの理由の内、理由①の新スタはサッカーに興味の無い人にもアピールしやすいでしょう。広告などにもしやすいと思います。
一方理由②と③は、ファンや関係者向けの理由です。現在ソシオスに興味を持っている人が注目しているところだと推測しています。
特に売るチームでもソシオスがビジネスプランとして有効だと証明できれば、提携に前向きになるチームも増えてくるでしょう。